印刷データでは、断裁後に残る「仕上がりサイズ」と、外側へ伸ばす「塗り足し」を分けて考えます。文字やロゴは、仕上がり線より内側の安全な範囲へ置きます。
HIKARI STUDIOの塗り足し・仕上がりサイズのピクセル計算は、仕上がり寸法、塗り足し、安全マージン、dpiから、入稿データ全体・仕上がり・安全領域のピクセル数をまとめて計算します。入力値は送信・保存しません。
仕上がり、塗り足し、安全領域の違い
仕上がりサイズは、印刷後に断裁されて残る寸法です。A4なら210 × 297mmです。塗り足しは、その仕上がり線より外側へ背景や写真を伸ばす範囲です。
AdobeのIllustratorヘルプは、裁ち落としを、トリムエリアの外側まで印刷するアートワークの部分として説明しています。断裁後にページ端へ白い余白が出るのを防ぐために使います。
安全領域は、文字やロゴなど切れて困る要素を置く範囲です。仕上がり線から内側へ余白を取り、その内側へ重要要素を収めます。
入稿データ全体の寸法を計算する
四辺へ同じ塗り足しを付ける場合、幅と高さの両方へ塗り足しの2倍を加えます。
- データ全体の幅 = 仕上がり幅 + 塗り足し × 2
- データ全体の高さ = 仕上がり高さ + 塗り足し × 2
A4の仕上がり210 × 297mmへ、四辺3mmの塗り足しを付ける例では、データ全体は216 × 303mmです。
mmをピクセルへ換算する式
1インチは25.4mmです。mmを指定dpiのピクセル数へ換算する式は「mm ÷ 25.4 × dpi」です。
216 × 303mmを300dpiで換算すると、約2551 × 3579pxです。A4の仕上がり210 × 297mmは、同じ300dpiで約2480 × 3508pxになります。計算で小数が出るため、ツールは最も近い整数へ丸めます。
DTPソフトで「仕上がりサイズ」と「裁ち落とし」を別々に設定できる場合は、キャンバスを216 × 303mmに作り直すのではなく、仕上がり210 × 297mmと裁ち落とし3mmを個別に設定します。ツールの全体寸法は、書き出し後の外形を確認する値として使えます。
3mmを固定ルールにしない
AdobeのIllustratorヘルプは、印刷用の裁ち落としについて3mm以上の例を示す一方、必要な幅は用途によって異なり、出力センターや印刷会社へ確認するよう案内しています。3mmは入力例であり、すべての入稿先に共通する保証値ではありません。
印刷会社からテンプレートや入稿ガイドが提供されている場合は、その仕上がり寸法、塗り足し、重要要素の配置範囲を優先します。冊子、パッケージ、シール、大判出力などでは条件が異なることがあります。
安全マージンを計算する
安全領域は、仕上がり幅と高さから安全マージンの2倍を引いて求めます。A4の仕上がりに内側3mmの安全マージンを取る例では、安全領域は204 × 291mmです。
安全領域は、断裁位置だけで品質を保証するものではありません。折り、綴じ、穴あけ、ミシン目などがある印刷物は、その加工位置も考慮します。
入稿前の確認手順
- 印刷会社のテンプレートまたは入稿ガイドで仕上がり寸法を確認します。
- 指定された塗り足しと安全マージンを入力します。
- 入稿に必要なdpiを入力し、全体と仕上がりのピクセル数を確認します。
- 背景や写真が塗り足しの外端まで伸びているか確認します。
- 文字やロゴが安全領域の内側にあるか確認します。
- 書き出したPDFのページサイズ、トンボ、フォント、カラーモードを入稿ガイドに照らして確認します。
画像の実効dpiも別に確認する
ドキュメント全体が300dpi相当でも、配置した写真のピクセル数が少ないと、その写真の実効dpiは低くなります。元画像のピクセル数と配置寸法を確認する場合は、写真の印刷サイズ・DPI計算を使えます。
この計算で判断できないこと
- 印刷会社が指定するPDF規格やプリセット
- CMYK変換、特色、総インキ量、カラープロファイル
- フォントの埋め込みやアウトライン化の要否
- トンボ、折り、綴じ、穴あけなど加工位置
- 配置画像ごとの解像度と圧縮品質
ツールは寸法とピクセルの換算を助けるものです。最終入稿では、必ず入稿先の最新仕様と書き出したファイルを確認してください。
参考資料と入力データ
塗り足しの定義と3mmの例は、AdobeのIllustratorでプリンターのトンボと裁ち落としを追加する方法で確認しました。
ツールはHTML、CSS、JavaScriptだけで動きます。入力した寸法やdpiを外部へ送らず、Cookie、LocalStorage、SessionStorageにも保存しません。
